2017年電験1種 電力問2

通風装置はボイラの燃焼に必要あ空気を火炉に送り込み、燃焼ガスを排煙処理設備などに通過させた熱尾、煙突から排出させるための設備である。 石炭焚きボイラに適用される平衡痛風方式はボイラ上流側に配置した押し込み通風機により、火炉内を大気圧又はやや…

2017年電験1種 電力問1

ペルトン水車は動作原理によって衝動水車に分類される。衝動水車は水の有するエネルギーを全て運動エネルギーに変えてランナに作用させるものである。ペルトン水車は、ノズルから噴出させた水をランナにさようさせて回転させる水車水車であり、ランナは水を…

2018年電験1種 法規問6

電気は供給が大幅に不足すると、需要の一部を制限しない限り安定供給を継続することが不可能となる。したがって、常に最大需要に対処できる供給能力を準備しなければならない。 電力広域的運営推進機関の「平成30年度供給計画のとりまとめ」によると、平成30…

2018年電験1種 法規問5

a.変圧器(電気炉又はボイラーその他の常に電路の一部を大地から絶縁せずに使用する負荷に電路の一部を大地から絶縁せずに使用する負荷に電気を供給する専用の変圧器を除く)によって特別高圧電路(使用電圧が以下の特別高圧架空電線路の電路を除く)に結合…

2018年電験1種 法規問4

再生可能エネルギーを電気に変換する方法としては、太陽光発電、風力発電、水力発電、地熱発電、バイオマス発電などの発電方式が実用化さえており、再生可能エネルギーの導入拡大によるエネルギーの安定供給の確保や地球温暖化対策の強化などを目的に、2012…

2018年電験1種 法規問3

住宅の屋内電路(電気機械器具内の電路を除く。以下本問において同じ)の対地電圧は以下であること。ただし、太陽電池モジュールに接続する負荷側の屋内配線(複数の太陽電池モジュールを施設する場合にあっては、その集合体に接続する負荷側の配線)を、以…

2018年電験1種 法規問2

a.架空電線、架空電力保安通信線及び架空電車線は、接触又は誘導作用による感電のおそれがなく、かつ、交通に支障を及ぼすおそれがない高さに施設しなければならない。 b.高圧架空電線を横断歩道橋の上に施設する場合は、高圧架空電線の高さは、横断歩道橋の…

2018年電験1種 法規問1

a.一般送配電事業者及び特定送配電事業者は、その供給する電気の電圧及び周波数の値を経済産業省令で定める値に維持するように努めなければない。 b.電気事業者は、電源開発の実施、電気の供給、電気工作物の運用等その事業の遂行に当たり、広域的運営による…

2018年電験1種 電力問6

送電線に発生する雷過電圧の原因としては、雷しゃへい失敗による電力線への直撃雷や、鉄塔あるいは架空地線に落雷が発生し鉄塔と電力線との電位差で生じる逆フラッシオーバによるものがある。この他に、誘導雷による雷過電圧があり、雷雲から反対極性の電荷…

2018年電験1種 電力5

太陽光発電では、太陽光のエネルギーを太陽電池の光電効果によって電力に変換する。その変換効率は家庭用の小規模なシステムでは現状、最高20%程度である。太陽電池の出力特性は日射量や温度によってヘン化するため、つねに出力が最大化されるよう制御され…

2018年電験1種 電力問4

塩害は配電系統の中で対策、処理が難しいものの1つである、重汚損地域における塩害事故の発生には高圧配線のトラッキングによるものがある。この発生機構は絶縁電線の表面が塩分などで汚損された状態で湿潤を伴うと、電線表面に漏れ電流が流れ、その発生熱に…

2018年電験1種 電力問2

深夜や軽負荷時に過剰となる無効電力をタービン発電機で吸収させ、系統電圧の上昇を防止するために進相運転を行うと、回転子と固定子間のギャップ磁束が減少し、磁束が固定子端部に通りやすく渦電流が増え加熱するため、回転子保持環を非磁性体にしたり、漏…

2018年電験1種 電力問1

ある出力で運転中の水車発電機を系統から解列することを負荷遮断というが、解列すると調速機の応答によりガイドベーンが急閉し、水撃作用によって水圧が上昇するとともに過渡的に水車入出力のバランスが崩れて回転速度が上昇する。 特に、揚水発電所で用いら…

火力発電 6.熱伝達

一つの物体からほかの物体への熱の伝達は放射、伝導および対流で行われる。これらは単一で行われることはきわめてまれで、多くは同時に行われる。 1.放射 物体は、それよりも温度の低いほかの物体の近くに置かれると、その温度が下がる。このように、中間に…

火力発電 5.熱の機械エネルギーへの変換

1.熱サイクルの効率 絶対温度とエントロピーからなる線図において、 点Aから始まって点Bを経て、異なった経路を通って再びAに変えいる図の熱サイクルにつき、その変化曲線中の一点Cにおいて微小部分を考えれば、高さ、幅の面積はである。であるから、AからC…

火力発電 4.蒸気の性質

水を熱すると水温は上がって沸点に達する。このために費やされた熱量は顕熱という。沸点に達した水をさらに熱しても水温は上昇せず、加えた熱量は水を蒸発させるために消費される。この熱量は潜熱という。 沸点は気圧によって変わり、圧力が増すと沸点が高く…

火力発電 3.熱力学

(1)熱力学の第一法則 熱エネルギーは物質の分子の運動エネルギーであり、ほかの力学的エネルギーへの変換が可能である。この熱エネルギーの変換にエネルギー保存の法則を拡張したものが熱力学の第一法則である。:熱量、:仕事 の熱量を外部より受け取り、圧…

火力発電 2.構成

(1)燃料貯蔵設備 ・石炭 アンローダ(揚炭機)、貯炭場、 ・LNG LNGタンク、LNGポンプ、気化器 ・石油 燃料油タンク、サービスタンク、燃料油ポンプ (2)ボイラ設備 ボイラ本体、通風機、空気予熱器、給水ポンプ、バーナ (3)排煙処理設備 脱硝装置、脱硫装置…

火力発電 1.概要

火力発電とは、石炭、石油、天然ガスなど燃料のもつ熱エネルギーを原動機によって機械エネルギーにへんかんし、さらに発電機によって電気エネルギーに変換する発電方式であり、原動機の種類により以下のように分類される。 (1)汽力発電 ボイラで燃料を燃焼し…

水力発電 9.調速機

電力の安定供給のために、周波数を一定に保つことが要求されており、負荷の増減にかかわらず、水車の回転速度を一定に保たなければならない。負荷の増減に応じて水車の水口開度を変化させ流入量を調節し、水車の出力を調整する必要がある。そのため、ペルト…

水力発電 8.水車の特性

・比速度 水車はランナの形状が掃除であれば、大きさに関係なく同じ特性をもつ。今、二つの相似形のランナにおいて、流量を、落差を、ランナの直径をとする。ランナに入る水の流速はトリチェリの定理よりであり、ランナの周速度は流速に比例する。よって周速…

水力発電 7.水車

1.水車の種類 水の持つ位置エネルギーは運動エネルギーにも圧力エネルギーにも変えることができる。この位置エネルギーを運動エネルギーに変えて利用する水車が衝動水車、圧力エネルギーに変換して利用する水車が反動水車である。衝動水車は水をノズルから噴…

水力発電 6.水圧管路

水槽またはサージタンクから落差に相当する圧力のかかった水を水車に導くために布設される管を水圧菅という。 水圧菅は静水圧のほかに、使用流量に急変があったときにおこる異常水圧上昇を受けるので、これあrに耐える必要があり、普通、軟鋼板で作られる。…

水力発電 5.放水路・水槽およびサージタンク

・放水路 水車から放出される水を再び河川に導くための水路は放水路と呼ばれ、その河川への出口は放水口と呼ばれる。 放水路は洪水時でも水車の制限水位以上に放水位が上昇しないようにすることが必要である。地形に応じ、開きょ、トンネル、暗きょなどが用…

水力発電 4.水路

取水口から取水された水は、水路を通って水槽に導かれ、水圧菅を経て水車に供給される。使用後の水は、放水路を通って再び河川に放流される。これらの工作物のうち、取水口の直後から水槽の入り口までは導水路と呼ばれ、地形および発電所の規模によってさま…

水力発電 3.取水口

河川の水を発電所に導くために、水路への流入口として河川に設けられるのが、取水口である。一般に、取水口の設備は、最大使用量を安全に取水するとともに、必要に応じて取水量を調節できることがひつようである。また、洪水時の激流の直撃ではかいされるこ…

水力発電 2.水力発電所の発電方式

(1)構造上の分類 a.水路式 自然の河川のこう配をそのまま利用する方式で、河川の1地点で取水し、その河川のこう配より緩やかなこう配の直線的な水路と、発電所の近くで急こう配の水圧間を作り、河川との間の落差を利用する。主要な水の流れは次のとおりであ…

水力発電 1.理論水力と発電出力

(1)流量と連続性 管の中を水が充満して流れている。その流量は、管の断面積を、流速をとすると 図のように水の流れる管の2点とし、そこの断面積を、流速をとすると、途中に水の出入りがなければ流量は変わらないので が成り立つ。これを連続性という。断面積…

状態方程式における安定性2

定義 においてとする。適当な定数に対して ならば、もう1つの定数が存在して のとき、システムは有界入力有界出力(BIBO)安定という。 定理 システムがBIBO安定であるための必要十分条件は、そのシステムの伝達関数 の極がすべて負の実部をもつことである。…

状態方程式における安定性1

定義 においてとするとき、任意の初期状態に対して となるとき、システムは漸近安定であるという。 定理 システムが漸近安定であるための必要十分条件は行列の固有値の実部がすべて負となることである。 証明 (必要性) とおくと の固有値を、それに対応す…