電験1種
送電線と通信線が接近交差している区間が長くなると、通信線に対して静電誘導あるいは電磁誘導などの誘導障害を及ぼすことがあるので、送電線建設時には予測計算を行って過大にならないようにする。静電誘導電圧は、送電線の対地電圧と通信線の対地静電容量…
断路器は定格電圧のもとで、単に充電された電路を開閉するために用いられるほか、ループ電流開閉性能や進み小電流開閉性能を要求される場合がある。ループ電流は複母線の変電所で甲母線から乙母線へ運転が切り替えられるときなどに発生し、当該回線の定格電…
通風装置はボイラの燃焼に必要あ空気を火炉に送り込み、燃焼ガスを排煙処理設備などに通過させた熱尾、煙突から排出させるための設備である。 石炭焚きボイラに適用される平衡痛風方式はボイラ上流側に配置した押し込み通風機により、火炉内を大気圧又はやや…
ペルトン水車は動作原理によって衝動水車に分類される。衝動水車は水の有するエネルギーを全て運動エネルギーに変えてランナに作用させるものである。ペルトン水車は、ノズルから噴出させた水をランナにさようさせて回転させる水車水車であり、ランナは水を…
a.架空電線、架空電力保安通信線及び架空電車線は、接触又は誘導作用による感電のおそれがなく、かつ、交通に支障を及ぼすおそれがない高さに施設しなければならない。 b.高圧架空電線を横断歩道橋の上に施設する場合は、高圧架空電線の高さは、横断歩道橋の…
a.一般送配電事業者及び特定送配電事業者は、その供給する電気の電圧及び周波数の値を経済産業省令で定める値に維持するように努めなければない。 b.電気事業者は、電源開発の実施、電気の供給、電気工作物の運用等その事業の遂行に当たり、広域的運営による…
(1) \begin{equation} |s \pmb{I} - \pmb{A}| = \begin{vmatrix} s+1 & -2 \\ 0 & s -1 \end{vmatrix} =(s+1)(s-1) = 0 \end{equation} から、固有値はとなり、安定な固有値と不安定な固有値が一つずつある。不安定な固有値を有するので、制御対象は不安定で…
(1)変圧器二次側の線間電圧実効値はであるので、ブリッジ1の線間電圧を とすれば、はごとの繰り返し波形で、の期間では、であるので、の平均値は の平均値は等しいので、 (2)変圧器二次電圧の波高値はであり、結線と結線の変圧器の間にはの位相差があるので…
(1)図のフェーザ図から、 電動機の出力は定義から を位相基準にとり、とすると、 電力の基準値とトルクの基準値から、この単位法において、定格回転速度では軸出力トルクと出力とは同じ数値となる。 (2) a.フェーザ図からの場合 力率だから、 (1)より定格…
(1) 二次電流は、を基準ベクトルとすると、 (2) 同期ワットで表した二次入力は 分子とは定数なので、最大になるためには分子が極小、 が必要条件。 (3) を用いて、 二次入力のうち、機械的出力を差し引いた残りの二次電力は銅損となり、 (4) 負荷トルクは変…
各電力系統の系統定数は、 (1) BC間の連携潮流を(CからBの向きを正)とすると、Cの需給バランスより なので (2) BC間は交流連係なので、 (3) AB間の連係潮流(BからAの向きを正)は、Bの需給バランスより、 (4) 電源脱落量をとすると、Aの需給バランスより…
(1) 低圧電線路の絶縁性能は絶縁抵抗の値で規定され、絶縁抵抗測定により確認する。これに対し、高圧以上の電線路の絶縁性能は、試験電圧と試験時間とによって定められている絶縁耐力試験により確認する。 絶縁抵抗測定は、試験しようとする電線路の電線相互…
(1) 内部以上電圧とは、外部より侵入する雷電圧(外雷又は外部異常電圧と呼ぶ。)と区別して、電力系統の内部的原因によって生じる異常電圧のことを意味し、開閉サージ、1線地絡時の健全相電圧上昇や負荷遮断時の異常電圧などがある。 開閉サージは、遮断器…
(1)無限大母線電圧を基準にすると以下のベクトル図が書けて、 となり、 図の無限大母線系統より、発電機電流は 遅れ無効電流を正とすると、 (2) (3) を基準とし、との相差角をとする。 発電機内部の電流と流出する電流は同じなので、 また、 なので、 (4) 電…
(1) 送電線路のT型等価回路は \begin{equation} \begin{bmatrix} \dot{E}_1 \\ \dot{I}_1 \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} \dot{A} & \dot{B} \\ \dot{C} & \dot{D} \end{bmatrix} \begin{bmatrix} \dot{E}_2 \\ \dot{I}_2 \end{bmatrix} \end{equation} \b…
(1) 図1は排熱回収方式、図2は廃棄再燃方式 (2) 廃棄再燃方式は、排熱回収方式と比較して、次のような特徴がある。 既設汽力発電ボイラのリパワリングに適する。 ボイラに使用する燃料は、ガスタービンと無関係に選択できる。 蒸気タービンの出力比率が大き…
a.有効電力は変化しないので、力率の皮相電力無効電力。力率の皮相電力無効電力。よってコンデンサの容量は 減少する。 (1)の解答(ツ) 皮相電力の減少は (2)の解答(ニ) b.配電線両端の電圧相差角が小さい場合、コンデンサ接地前後の配電線の電圧降下は …
a.高圧及び特別高圧の電路中、次に掲げる箇所又はこれに近接する箇所には、避雷器を施設すること。 発電所又は変電所若しくはこれに準ずる場所の架空電線の引込口(需要場所の引込口を除く。)及び引出口 架空電線路に接続し、発電所又は変電所、開閉所若し…
バイオマスは、再生可能な、生物由来の有機性資源(化石資源を除く。)であるから、燃焼時は二酸化炭素を発生する。その排出量、植物起源のバイオマスの場合、植物が成長過程で大気中から吸収した二酸化炭素の量に等しい。このため、植物起源のバイオマスを…
金属製外箱を有する使用電圧60Vを超える低圧の機械器具に接続する電路には、電路に地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること。 ただし、以下のいずれかに該当する場合はこの限りではない。 a.機械器具に簡易接触防護措置(金属製のもので…
a.高圧又は特別高圧の架空電線路の径間は、長径間工事以外の箇所においては、支持物の種類がB種鉄筋コンクリート柱又はB主鉄柱の場合は、250m以下、また、支持物の種類が鉄塔で使用電圧が170000V未満の場合は、600m以下であること。 (1)の解答(ヨ) (2)の…
a.「変電所」とは、構内以外の場所から伝送される電気を変成し、これを構内以外の場所に伝送するため、又は構内以外の場所から伝送される電圧10万ボルト以上の電気を編成するために設置する変圧器その他の電気工作物の総合体をいう。 (1)の解答(リ) b.「送…
直流送電では、一旦交流を直流に変換して交流に逆変換しているので、周波数の異なる交流系統を接続して潮流制御が可能となる。 (1)の解答(ヌ) (2)の解答(チ) 海峡横断や洋上風力などでケーブルを使用する送電においては、交流送電では距離が長くなると充…
変圧器機のうち、がいし形機器やブッシングの固有振動率は0.5~10Hz程度であり、高電圧の機器になるほど低くなる。 (1)の解答(ヨ) 実際の地震波の卓越振動数は、蒸気固有振動数の範囲にあるので、東部荷重が大きい変電機器は地震波との共振を起こす可能性…
変圧器の寿命は、絶縁材料の劣化の程度に左右される。絶縁油は劣化しても戦場や交換が可能であるが、紙材料は、一般に修理や交換は不可能である。 (1)の解答(ヌ) 紙材料の中では、巻線にまかれている絶縁紙が最も高温になるので、変圧器の寿命は巻線にまか…
分離型電源を配電系統に連系する場合、分散型電源設備の故障及び電力系統の故障を考慮する必要がある。 分散型電源設備の故障については、例えば逆変換装置を用いた分散型電源を配電系統に連系する場合、逆変換装置の内部故障などにより変圧器の偏磁現象が生…
加熱器はボイラドラムなどからの飽和蒸気を加熱するもので燃焼ガスの通路中に配置されるのが一般的である。 (1)の解答(ニ) (2)の解答(リ) 加熱器は設置場所によって、接触(対流)加熱器、放射加熱器及び放射接触加熱器に区別され、接触加熱器は火炉外に…
発電電動機の界磁回路を短絡し、回転子の制動巻線を利用してかご形誘導機として始動するのは制動巻線始動方式である。 (1)の解答(ル) 発電電動機と他の発電機を停止状態で電気的に接続し、両機に加えた後に発電機を指導し、発電機の周波数を零から定格値ま…
題意より、演算増幅器は電圧増幅度(差動利得)と入力インピーダンスが無限大、出力インピーダンスが0の理想的な演算増幅器である。電圧を0とすると、演算増幅器2の入力端子の電位は0であり、仮想短絡の状態にある入力端子の電位も0であり、それに接続された…
分布定数回路の終端Aに負荷として抵抗とインダクタンスのコイルを接続するとき、入射波が終端Aに到達した後の終端Aでの電圧、電流の関係式は、次のとおりである。半無限長無損失線路でるから、特性インピーダンスは周波数依存性のない抵抗である。また、入射…