2016年電験1種 電力管理問5

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 (1)

低圧電線路の絶縁性能は絶縁抵抗の値で規定され、絶縁抵抗測定により確認する。これに対し、高圧以上の電線路の絶縁性能は、試験電圧と試験時間とによって定められている絶縁耐力試験により確認する。

絶縁抵抗測定は、試験しようとする電線路の電線相互間及び電路と大地との絶縁抵抗が、規定値以上であることを確認する。絶縁抵抗測定が困難な場合においては、当該電線路の使用電圧が加わった状態における漏えい電流が、規定値以下であることを確認する。

絶縁耐力試験は、試験しようとする電線路の最大使用電圧を基準として、定められている試験電圧を電線路と大地との間に連続して一定時間加え異常が生じないかを確認する方法である。

 

(2)

長距離の電力ケーブルは対地静電容量が大きく、交流試験では所要電源容量、試験設備が大きくなり、その実施が困難である場合が多いため、比較的簡単に実施できる直流での耐圧試験を行うことが認められている。

交流試験の試験電圧の2倍の直流電圧を、電路と大地との間(多心ケーブルにあっては、心線相互間及び心線と大地との間)に連続して10分間加えたとき、これに耐えることを確認する方法である。