2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧
周波数応答は複素平面上でベクトルとして表すことができた。の値をと変化させていくと、これに対応してベクトルを図のように描くことができる。これらのベクトルのの先端を結ぶことによって得られる曲線をベクトル軌跡と呼ぶ。をまで増加させていくのにつれ…
単位インパルス応答をもつ系に正弦波入力が印加されたときの出力信号は 今、過渡現象が十分減衰した状態、を考えて、のとすると、 に注意すれば、はのFourier変換である。つまり、伝達関数をもつ系に、正弦波入力が印加されたときの、出力信号の定常値は伝達…
周波数応答とは線形定数係数回路に入力信号として正弦波入力 を印加し、十分時間が経ってからの出力信号を考えると、は同一角周波数をもつ正弦波であって、次のように表すことができる。 このとき入出力信号の振幅比および位相差は、回路構成と入力信号の角…
フィードバック制御系の過渡特性は、解析を容易にするために、インパルス入力、ステップ入力を加えたときの、過渡状態の応答から考えていく。 一次遅れ要素のインパルス応答は である。 次に、フィードバック制御系の目標値が高さのステップ関数とする。制御…
フィードバック制御系において、制御偏差の値は ここで外乱の場合を考える。 Laplace変換における最終値定理からの値は によって求めることができる。 (1)ステップ入力印加時 として高さのステップ入力が印加されたときを考える。 とおけばよいから かつの場…
制御系の特性を知ろうとする場合、制御系の応答に着目する。ある装置に対し入力信号が加えられたとき、出力側に生じる信号のことをその装置の応答という。フィードバック制御系に外部から加わる信号として、目標値と外乱の二つがある。 目標値に対する制御量…
フィードバック制御系の構成は、上図のようにまとめることができる。は制御部、制御対象の伝達関数等をまとめたもので、一般に前向き伝達関数と呼び、次のような形で表現できる。 分母に含まれるのの値は零または正の整数であって、の値が0のときフィードバ…
ブロック線図においてしばしば表れる要素は次の図の比例、微分、積分の3要素の他に、次に述べる1次遅れ要素、2次遅れ要素および無駄時間要素がある。 (1)1次遅れ要素 分母がに関して1次式となる伝達関数をもつ要素を1次遅れ要素という。また、この伝達関数を…
結局、図のブロック線図において、伝達関数の作用は、入出力時間信号のLaplace変換をそれぞれとしたとき、 で定義される。 入力信号として単位インパルス関数をとってみる。すると、なので、 上式の逆変換を とおく。は重み関数または、インパルス関数に対す…
図の回路で入力電圧は、出力電圧はとすると、コンデンサの電荷だからであり、LRC回路の微分方程式は、 が成り立つ。 Laplace変換をすると、 初期値が全て零のときには となり、入出力の関係は 図のブロック線図で表される。 したがって、ブロック線図はシス…
【例題】 電気回路 図の電気回路をブロック線図を用いて表せ。 まず、出力電圧と入力信号を反転させると次の図(a)を得る。 次に入力信号から出力信号を得る。 を実行してを得る。 入力信号から出力信号を得る。 を実行してを得る。 入力から出力を得る。 を…
(1)ブロックおよび加算点の統合 (i)直列ブロックの接続 直列接続されたブロックの統合 (a)は直列に接続された三つのブロックを表している。伝達関数の定義から明らかなように図(a)は一つの伝達関数を持つ図(b)と等価である。 (ii)並列ブロックの接続 並列接…
(1)ブロックと信号 信号とブロック 図はある要素に入力信号としてが加えられたとき、この信号が倍されて出力信号となることを表している。 の関係を図を用いて表現していることになる。信号をで表し、二つの信号間の関係を表す要素をで表すこととする。また…
区間で定義された二つの関数に対して をの合成積という。 合成積の性質 について、を定数として とおくと、のとき[u:t\to 0]、また 合成積のLaplace変換 を示す。 ここで、すなわち、とおいてでの重積分に置き換える。 \begin{equation} J=\frac{\partial(u,…
(1) \begin{equation} |s \pmb{I} - \pmb{A}| = \begin{vmatrix} s+1 & -2 \\ 0 & s -1 \end{vmatrix} =(s+1)(s-1) = 0 \end{equation} から、固有値はとなり、安定な固有値と不安定な固有値が一つずつある。不安定な固有値を有するので、制御対象は不安定で…
(1)変圧器二次側の線間電圧実効値はであるので、ブリッジ1の線間電圧を とすれば、はごとの繰り返し波形で、の期間では、であるので、の平均値は の平均値は等しいので、 (2)変圧器二次電圧の波高値はであり、結線と結線の変圧器の間にはの位相差があるので…
点の短絡電流 点の短絡電流 点の短絡電流 現場技術者のための電気計算技法(受変電設備 1) [ 石井義久 ] 楽天で購入
に示す単線結線図のインピーダンスマップを作成する。 1. 計算にあたっての基本条件 (1)回路の基準容量は (2)電力会社の短絡容量は (3)変圧器の 三相変圧器容量 (ただし、ベース容量は変圧器定格容量:) 単相変圧器容量 (ただし、ベース容量は変圧器定格容…
図説 %Z法と対称座標法の入門 [ 柴崎 誠 ] の例題を少し解いてみる。 公称電圧値がの送電線があり、1相当たりの送電線の作用インピーダンス値がであるとき、この送電線にの皮相電力が通過している状態の%インピーダンス()の値を求めなさい。 解答 上のの…
単相回路の%インピーダンス :インピーダンス、:定格電流、:定格電圧とすると、 が、%インピーダンスの定義です。 図説 %Z法と対称座標法の入門 [ 柴崎 誠 ] によると、最初の定義のところで混乱してしまいますが、ここからスタートすると判りやすいで…
(1)図のフェーザ図から、 電動機の出力は定義から を位相基準にとり、とすると、 電力の基準値とトルクの基準値から、この単位法において、定格回転速度では軸出力トルクと出力とは同じ数値となる。 (2) a.フェーザ図からの場合 力率だから、 (1)より定格…
(1) 二次電流は、を基準ベクトルとすると、 (2) 同期ワットで表した二次入力は 分子とは定数なので、最大になるためには分子が極小、 が必要条件。 (3) を用いて、 二次入力のうち、機械的出力を差し引いた残りの二次電力は銅損となり、 (4) 負荷トルクは変…
各電力系統の系統定数は、 (1) BC間の連携潮流を(CからBの向きを正)とすると、Cの需給バランスより なので (2) BC間は交流連係なので、 (3) AB間の連係潮流(BからAの向きを正)は、Bの需給バランスより、 (4) 電源脱落量をとすると、Aの需給バランスより…
(1) 低圧電線路の絶縁性能は絶縁抵抗の値で規定され、絶縁抵抗測定により確認する。これに対し、高圧以上の電線路の絶縁性能は、試験電圧と試験時間とによって定められている絶縁耐力試験により確認する。 絶縁抵抗測定は、試験しようとする電線路の電線相互…
(1) 内部以上電圧とは、外部より侵入する雷電圧(外雷又は外部異常電圧と呼ぶ。)と区別して、電力系統の内部的原因によって生じる異常電圧のことを意味し、開閉サージ、1線地絡時の健全相電圧上昇や負荷遮断時の異常電圧などがある。 開閉サージは、遮断器…
(1)無限大母線電圧を基準にすると以下のベクトル図が書けて、 となり、 図の無限大母線系統より、発電機電流は 遅れ無効電流を正とすると、 (2) (3) を基準とし、との相差角をとする。 発電機内部の電流と流出する電流は同じなので、 また、 なので、 (4) 電…
(1) 送電線路のT型等価回路は \begin{equation} \begin{bmatrix} \dot{E}_1 \\ \dot{I}_1 \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} \dot{A} & \dot{B} \\ \dot{C} & \dot{D} \end{bmatrix} \begin{bmatrix} \dot{E}_2 \\ \dot{I}_2 \end{bmatrix} \end{equation} \b…
(1) 図1は排熱回収方式、図2は廃棄再燃方式 (2) 廃棄再燃方式は、排熱回収方式と比較して、次のような特徴がある。 既設汽力発電ボイラのリパワリングに適する。 ボイラに使用する燃料は、ガスタービンと無関係に選択できる。 蒸気タービンの出力比率が大き…
a.有効電力は変化しないので、力率の皮相電力無効電力。力率の皮相電力無効電力。よってコンデンサの容量は 減少する。 (1)の解答(ツ) 皮相電力の減少は (2)の解答(ニ) b.配電線両端の電圧相差角が小さい場合、コンデンサ接地前後の配電線の電圧降下は …
a.高圧及び特別高圧の電路中、次に掲げる箇所又はこれに近接する箇所には、避雷器を施設すること。 発電所又は変電所若しくはこれに準ずる場所の架空電線の引込口(需要場所の引込口を除く。)及び引出口 架空電線路に接続し、発電所又は変電所、開閉所若し…