単位インパルス応答をもつ系に正弦波入力が印加されたときの出力信号は
今、過渡現象が十分減衰した状態、を考えて、のとすると、
に注意すれば、はのFourier変換である。つまり、伝達関数をもつ系に、正弦波入力が印加されたときの、出力信号の定常値は伝達関数の代わりにのFourier変換とおいて得られることがわかった。
以上の考え方を拡張して、入力が一般の時間関数の場合を考える。同様にインパルス応答をもつ要素に、が印加されたとき、出力信号を求めると
Fourier変換すると、
一方、
ここで、の2変数をすなわちとおいて、での重積分に変換する。
\begin{equation} J=\frac{\partial (u,v)}{\partial(t,x)} = \begin{vmatrix} \frac{\partial u}{\partial t} & \frac{\partial u}{\partial x} \\ \frac{\partial v}{\partial t} & \frac{\partial v}{\partial x} \end{vmatrix} = \begin{vmatrix} 1 & -1 \\ 0 & 1 \end{vmatrix} = 1\end{equation}
積分領域はから
つまり、正弦波入力以外でも
であることがわかった。
なる単位インパルス信号を考えるとやはり、であるから
となる。このように入力信号として1が加わったときの出力信号となることから、この出力信号のことを周波数応答と呼ぶ。
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