電力

2017年 電験1種 電力問6

送電線と通信線が接近交差している区間が長くなると、通信線に対して静電誘導あるいは電磁誘導などの誘導障害を及ぼすことがあるので、送電線建設時には予測計算を行って過大にならないようにする。静電誘導電圧は、送電線の対地電圧と通信線の対地静電容量…

2017年 電験1種電力問5

断路器は定格電圧のもとで、単に充電された電路を開閉するために用いられるほか、ループ電流開閉性能や進み小電流開閉性能を要求される場合がある。ループ電流は複母線の変電所で甲母線から乙母線へ運転が切り替えられるときなどに発生し、当該回線の定格電…

2017年電験1種 電力問2

通風装置はボイラの燃焼に必要あ空気を火炉に送り込み、燃焼ガスを排煙処理設備などに通過させた熱尾、煙突から排出させるための設備である。 石炭焚きボイラに適用される平衡痛風方式はボイラ上流側に配置した押し込み通風機により、火炉内を大気圧又はやや…

2017年電験1種 電力問1

ペルトン水車は動作原理によって衝動水車に分類される。衝動水車は水の有するエネルギーを全て運動エネルギーに変えてランナに作用させるものである。ペルトン水車は、ノズルから噴出させた水をランナにさようさせて回転させる水車水車であり、ランナは水を…

火力発電 6.熱伝達

一つの物体からほかの物体への熱の伝達は放射、伝導および対流で行われる。これらは単一で行われることはきわめてまれで、多くは同時に行われる。 1.放射 物体は、それよりも温度の低いほかの物体の近くに置かれると、その温度が下がる。このように、中間に…

火力発電 5.熱の機械エネルギーへの変換

1.熱サイクルの効率 絶対温度とエントロピーからなる線図において、 点Aから始まって点Bを経て、異なった経路を通って再びAに変えいる図の熱サイクルにつき、その変化曲線中の一点Cにおいて微小部分を考えれば、高さ、幅の面積はである。であるから、AからC…

火力発電 4.蒸気の性質

水を熱すると水温は上がって沸点に達する。このために費やされた熱量は顕熱という。沸点に達した水をさらに熱しても水温は上昇せず、加えた熱量は水を蒸発させるために消費される。この熱量は潜熱という。 沸点は気圧によって変わり、圧力が増すと沸点が高く…

火力発電 1.概要

火力発電とは、石炭、石油、天然ガスなど燃料のもつ熱エネルギーを原動機によって機械エネルギーにへんかんし、さらに発電機によって電気エネルギーに変換する発電方式であり、原動機の種類により以下のように分類される。 (1)汽力発電 ボイラで燃料を燃焼し…

水力発電 9.調速機

電力の安定供給のために、周波数を一定に保つことが要求されており、負荷の増減にかかわらず、水車の回転速度を一定に保たなければならない。負荷の増減に応じて水車の水口開度を変化させ流入量を調節し、水車の出力を調整する必要がある。そのため、ペルト…

水力発電 8.水車の特性

・比速度 水車はランナの形状が掃除であれば、大きさに関係なく同じ特性をもつ。今、二つの相似形のランナにおいて、流量を、落差を、ランナの直径をとする。ランナに入る水の流速はトリチェリの定理よりであり、ランナの周速度は流速に比例する。よって周速…

水力発電 7.水車

1.水車の種類 水の持つ位置エネルギーは運動エネルギーにも圧力エネルギーにも変えることができる。この位置エネルギーを運動エネルギーに変えて利用する水車が衝動水車、圧力エネルギーに変換して利用する水車が反動水車である。衝動水車は水をノズルから噴…

水力発電 6.水圧管路

水槽またはサージタンクから落差に相当する圧力のかかった水を水車に導くために布設される管を水圧菅という。 水圧菅は静水圧のほかに、使用流量に急変があったときにおこる異常水圧上昇を受けるので、これあrに耐える必要があり、普通、軟鋼板で作られる。…

水力発電 5.放水路・水槽およびサージタンク

・放水路 水車から放出される水を再び河川に導くための水路は放水路と呼ばれ、その河川への出口は放水口と呼ばれる。 放水路は洪水時でも水車の制限水位以上に放水位が上昇しないようにすることが必要である。地形に応じ、開きょ、トンネル、暗きょなどが用…

水力発電 4.水路

取水口から取水された水は、水路を通って水槽に導かれ、水圧菅を経て水車に供給される。使用後の水は、放水路を通って再び河川に放流される。これらの工作物のうち、取水口の直後から水槽の入り口までは導水路と呼ばれ、地形および発電所の規模によってさま…

水力発電 3.取水口

河川の水を発電所に導くために、水路への流入口として河川に設けられるのが、取水口である。一般に、取水口の設備は、最大使用量を安全に取水するとともに、必要に応じて取水量を調節できることがひつようである。また、洪水時の激流の直撃ではかいされるこ…

水力発電 2.水力発電所の発電方式

(1)構造上の分類 a.水路式 自然の河川のこう配をそのまま利用する方式で、河川の1地点で取水し、その河川のこう配より緩やかなこう配の直線的な水路と、発電所の近くで急こう配の水圧間を作り、河川との間の落差を利用する。主要な水の流れは次のとおりであ…

水力発電 1.理論水力と発電出力

(1)流量と連続性 管の中を水が充満して流れている。その流量は、管の断面積を、流速をとすると 図のように水の流れる管の2点とし、そこの断面積を、流速をとすると、途中に水の出入りがなければ流量は変わらないので が成り立つ。これを連続性という。断面積…

2016年電験1種 電力問6

直流送電では、一旦交流を直流に変換して交流に逆変換しているので、周波数の異なる交流系統を接続して潮流制御が可能となる。 (1)の解答(ヌ) (2)の解答(チ) 海峡横断や洋上風力などでケーブルを使用する送電においては、交流送電では距離が長くなると充…

2016年電験1種 電力問5

変圧器機のうち、がいし形機器やブッシングの固有振動率は0.5~10Hz程度であり、高電圧の機器になるほど低くなる。 (1)の解答(ヨ) 実際の地震波の卓越振動数は、蒸気固有振動数の範囲にあるので、東部荷重が大きい変電機器は地震波との共振を起こす可能性…

2016年電験1種 電力問4

変圧器の寿命は、絶縁材料の劣化の程度に左右される。絶縁油は劣化しても戦場や交換が可能であるが、紙材料は、一般に修理や交換は不可能である。 (1)の解答(ヌ) 紙材料の中では、巻線にまかれている絶縁紙が最も高温になるので、変圧器の寿命は巻線にまか…

2016年電験1種 電力問3

分離型電源を配電系統に連系する場合、分散型電源設備の故障及び電力系統の故障を考慮する必要がある。 分散型電源設備の故障については、例えば逆変換装置を用いた分散型電源を配電系統に連系する場合、逆変換装置の内部故障などにより変圧器の偏磁現象が生…

2016年電験1種 電力問2

加熱器はボイラドラムなどからの飽和蒸気を加熱するもので燃焼ガスの通路中に配置されるのが一般的である。 (1)の解答(ニ) (2)の解答(リ) 加熱器は設置場所によって、接触(対流)加熱器、放射加熱器及び放射接触加熱器に区別され、接触加熱器は火炉外に…

2016年電験1種 電力問1

発電電動機の界磁回路を短絡し、回転子の制動巻線を利用してかご形誘導機として始動するのは制動巻線始動方式である。 (1)の解答(ル) 発電電動機と他の発電機を停止状態で電気的に接続し、両機に加えた後に発電機を指導し、発電機の周波数を零から定格値ま…

2017年電験1種 電力問6

送電線と通信線が接近交差している区間が長くなると、通信線に対して静電誘導あるいは電磁誘導などの誘導障害を及ぼすことがあるので、送電線建設時には予測計算を行って課題にならないようにする。 (1)の解答(ニ) 静電誘導電圧は、送電線の対地電圧と通信…

2017年電験1種 電力問5

断路器は定格電圧のもとで、単に充電された電路を開閉するために用いられるほか、ループ電流開閉性能や進み小電流開閉性能を要求される場合がある。 (1)の解答(リ) (2)の解答(ニ) ループ電流は複母線の変電所で甲母線から乙母線へ運転が切り替えられると…

2017年電験1種 電力問4

地中配電線路のケーブル布設方法には、一般に直接埋設式、管路式及び暗きょ式がある。 (1)の解答(ロ) 直接埋設式は埋設条数の少ない本線部分や引込線部分で用いられ、土中に防護物を並べてケーブルを引き入れてから埋設する方式で、ケーブル取り換えの場合…

2017年電験1種 電力問3

送電線に事故が発生した場合には、事故除去リレー装置により事故区間を高速度に洗濯遮断した後に自動的に再閉路を行うことで、大部分の事故は正常系統に復旧する。 (1)の解答(イ) 事故除去リレー装置のうち、事故区間を高速かつ確実に選択遮断できる方式と…

2017年電験1種 電力問2

石炭焚きボイラに適用される平衡通風方式はボイラ上流側に配置した押込通風機と、ボイラ下流の煙道に配置した誘因通風機により、火炉内を大気圧又はやや負圧に保ちながら運転する方式である。 (1)の解答(カ) (2)の解答(ニ) (3)の解答(ヨ) (4)の解答(…

2017年電験1種 電力問1

ペルトン水車は動作原理によって衝動水車に分類される。 (1)の解答(ニ) 衝動水車は、水の有するエネルギーを全て運動エネルギーに変えてランナに作用させるものである。 (2)の解答(ワ) ペルトン水車は、ノズルから噴出させた水をランナに作用させて回転…

2018年電験1種 電力問6

送電線に発生する雷過電圧の原因としては、雷しゃへい失敗による電力線への直撃雷や、鉄塔あるいは架空地線に落雷が発生し鉄塔と電力線との電位差で生じる逆フラッシオーバによるものがある。 (1)の解答(リ) (2)の解答(ホ) この他に、誘導雷による雷過電…