Laplace変換・逆変換

伝達関数をもつ系の周波数応答

単位インパルス応答をもつ系に正弦波入力が印加されたときの出力信号は 今、過渡現象が十分減衰した状態、を考えて、のとすると、 に注意すれば、はのFourier変換である。つまり、伝達関数をもつ系に、正弦波入力が印加されたときの、出力信号の定常値は伝達…

伝達関数 伝達関数の基本形

ブロック線図においてしばしば表れる要素は次の図の比例、微分、積分の3要素の他に、次に述べる1次遅れ要素、2次遅れ要素および無駄時間要素がある。 (1)1次遅れ要素 分母がに関して1次式となる伝達関数をもつ要素を1次遅れ要素という。また、この伝達関数を…

伝達関数 インパルス応答、インディシャル応答

結局、図のブロック線図において、伝達関数の作用は、入出力時間信号のLaplace変換をそれぞれとしたとき、 で定義される。 入力信号として単位インパルス関数をとってみる。すると、なので、 上式の逆変換を とおく。は重み関数または、インパルス関数に対す…

伝達関数 微分方程式とLaplace変換、ブロック線図

図の回路で入力電圧は、出力電圧はとすると、コンデンサの電荷だからであり、LRC回路の微分方程式は、 が成り立つ。 Laplace変換をすると、 初期値が全て零のときには となり、入出力の関係は 図のブロック線図で表される。 したがって、ブロック線図はシス…

Laplace変換・逆変換 合成積とLaplace変換

区間で定義された二つの関数に対して をの合成積という。 合成積の性質 について、を定数として とおくと、のとき[u:t\to 0]、また 合成積のLaplace変換 を示す。 ここで、すなわち、とおいてでの重積分に置き換える。 \begin{equation} J=\frac{\partial(u,…

Laplace変換・逆変換 初期値定理・最終値定理

定理 初期値定理・最終値定理 がを満たす区分的連続関数である。 が存在するとき 初期値定理 また、かつが存在するとき 最終値定理 証明 (1)初期値定理 (2)最終値定理 の収束するの範囲はと保証されているから 一方、 わかりやすい応用数学 ベクトル解析・複…

Laplace変換・逆変換 Laplace変換の例6

Laplace変換の微分 の両辺をで微分すると 故に やさしく学べるラプラス変換・フーリエ解析増補版 [ 石村園子 ] 楽天で購入

Laplace変換・逆変換 Laplace変換の例5

定積分のLaplace変換 スタンダード 工学系のフーリエ解析・ラプラス変換 (KS理工学専門書) [ 植之原 裕行 ] 楽天で購入

Laplace変換・逆変換 Laplace変換の例4

微分のLaplace変換 とすると で正しい。のとき成り立つとする。 となってのときも成り立つ。 はじめての応用数学(ラプラス変換・フーリエ変換編) [ 小坂敏文 ] 楽天で購入

Laplace変換・逆変換 Laplace変換の例3

関数と階段関数のLaplace変換 ラプラス変換とフーリエ解析要論第2版 新装版 [ 田代嘉宏 ] 楽天で購入

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とおくと、 より 従って、 と変換すると 微分方程式・ラプラス変換・フーリエ解析 電気電子数学入門 [ 一色秀夫 ] 楽天で購入

Laplace変換・逆変換 Laplace変換の例1

を求めるためにガンマ関数を定義する。 においてとおくと ラプラス変換 (数学のかんどころ) [ 國分雅敏 ] 楽天で購入

Foulier変換・逆変換、Laplace変換・逆変換 Laplace変換の反転公式

関数はを周期に持つ区分的に滑らかで連続な場合、 とすることで周期を持つFourier級数に容易に拡張され、 これでとおくと となり、の極限で、がで区分的に滑らかかつ連続で絶対可積分であればFourierの積分定理が成り立つ。 以上からのFourier変換 とのFouri…

Fourier解析 Fourierの定理

定理 Fourierの定理 をで定められた周期の区分的に滑らかな関数とする。そのとき とおくと が成り立つ。 証明 とおく。 ここで変数を変換し、を書き換える。 とおくと、初項公比、項数の等比級数なので、 ここでは共に周期のの関数であるから 再びの定義より…

Fourier解析 Rieman-Lebesgueの定理

定理 Rieman-Lebesgueの定理 をで区分的に連続な関数とする。そのとき、 証明 に関してはと同様にできるので省力する。 はで区分的に連続なのでで連続と仮定して差し支えない。はで有界ゆえ。区間を となるように等間隔に当分する。 は連続関数なので、に対…