ポアソン分布に従う到着の定義
条件1.(到着の定常性)相重ならないようにとられた’任意の個の時間区間に対して、各区間に人、人、、人到着する結合確率が時間区間をすべて同一時間ずらしても、その位置に関係なくその区間の長さとそこでの到着数のみによって定まるものとする。この条件から特に1つの時間区間をとるときそこに人到着する確率はに無関係でと長さのみに関係する。
条件2.(到着に残留効果がないこと)1つの任意の時間区間をとるとき、そこに人到着する確率は以前のどの時間でどれだけとうちゃくしたかに何の影響も受けない。以前の客の到着のあり方について何か与えられても、そのもとでこの時間区間内に人到着する条件付確率は条件を外した確率に等しい。
条件3.(到着の整列性)長さの任意の時間区間内に2人以上到着する確率をで表せば
あるいは同じことであるが、が成立すること、この条件は同一時刻に2人以上の客が重なって到着する可能性がないことを意味し、客はある時間はなれて1人ずつ順序良く到着することを意味している。
長さ1のある時間区間を考え、この区間内に誰も到着しない確率をとする。この時間区間をに等分割すれば上述の時間区間にだれも到着しないということはこれら分割された個の区間のどれにも到着がないということと同じであるから条件1.2.によって
したがって長さの時間区間内に誰も到着しない確率は
長さの時間区間内に到着しない確率は
である。を非負の実数、を自然数として
なる自然数を定める。このような自然数の組は無数に存在する。またはの減少関数である。なぜならなるとき、区間に到着がなければそれに含まれるには当然到着がないからよって
したがって
ここでなるように極限をとると
は確率であるからを満足し、したがって次の3つの場合が考えられる。
(1)の場合は任意の区間の長さに対してとなり、任意の時刻で1人以上の客が到着する確率が1であることに反する。(2)の場合には任意の区間の長さ に対しずっと到着がおこらないことを意味する。(3)の場合には(は正数)とおけるからと書ける。
長さの時間区間に誰も到着しない事象、ただ1人到着する事象および2人以上到着する事象は互いに排反であり、なおかつこれらの事象は全事象であるから、
これと条件3.から
長さの時間区間内にちょうど人到着する確率を求める。これは次の個の排反事象の和事象である。
0)長さの時間区間内にちょうど人到着し、残りのの時間区間内には誰も到着しない。
1)長さの時間区間内にちょうど人到着し、残りのの時間区間内には1人到着する。
k)長さの時間区間内にちょうど0人到着し、残りのの時間区間内には人到着する。
したがって
であるから
したがって
これにとを代入して
すなわち
ここでとすれば
この連立微分方程式を解けば
というパラメーターのポアソン分布を得る。
条件1.から条件3.を満たす到着をポアソン到着という。
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