ブロック線図においてしばしば表れる要素は次の図の比例、微分、積分の3要素の他に、次に述べる1次遅れ要素、2次遅れ要素および無駄時間要素がある。
(1)1次遅れ要素
分母がに関して1次式となる伝達関数をもつ要素を1次遅れ要素という。また、この伝達関数を1次遅れ伝達関数と呼ぶ。1次遅れ伝達関数を図ので示す形で表現したとき、をゲイン定数、を時定数と呼ぶ。
(2)2次遅れ要素
分母がに関して2次式で表される伝達関数を2次遅れ要素伝達関数といい、この伝達関数を2次遅れ要素という。
とおくと、
の図が得られ、この図は一般に2次遅れ伝達関数の標準形と呼ばれており、を減衰係数、を固有角周波数と呼ぶ。はゲイン定数である。
回路は2次遅れよその例であり、その伝達関数は
が得られる。
(3)無駄時間要素
図に示すように入力信号を加えたとき出力信号として
を発生する要素を無駄時間要素という。無駄時間要素の伝達関数を求める。
とおくことにより
より
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