2016年電験1種 電力問3

f:id:mahou:20190611220218j:plain

 分離型電源を配電系統に連系する場合、分散型電源設備の故障及び電力系統の故障を考慮する必要がある。

分散型電源設備の故障については、例えば逆変換装置を用いた分散型電源を配電系統に連系する場合、逆変換装置の内部故障などにより変圧器の偏磁現象が生じて分散型電源設置者以外の者に影響を及ぼすおそれがあるため、直流成分の流出を防止する変圧器の接地や直流成分の検出時に出力を停止する機能の設置によって保護する。

(1)の解答(カ)

(2)の解答(リ)

 

一方、電力系統の地絡故障保護については、低圧配線との連系の場合、単独運転検出機能を有する装置によって検出し保護するが、高圧配電線(非接地系統)との連系の場合は、地絡過電圧リレー(OVGR)によって地絡電圧を検出し、分散型電源を解列する。この場合、連系している配電線以外の配電線の地絡故障では動作しないよう次元協調を図って保護する。

(3)の解答(ホ)

(4)の解答(ロ)

 

また、高圧配電線の短絡故障時に、短絡故障点が分散型電源設置点から離れている場合は、過電流リレー(OCR)では保護協調が図れないため、例えば、同期発電機では短絡方向リレー(DSR)を有する保護装置よって保護する。

(5)の解答(ヨ)