水力発電 6.水圧管路

水槽またはサージタンクから落差に相当する圧力のかかった水を水車に導くために布設される管を水圧菅という。

 

水圧菅は \bigcirc\!\!\!\! {\scriptsize 1}\,\,静水圧のほかに、 \bigcirc\!\!\!\! {\scriptsize 2}\,\,使用流量に急変があったときにおこる異常水圧上昇を受けるので、これあrに耐える必要があり、普通、軟鋼板で作られる。水圧菅を布設するときには、屈曲部のほか、直線部でも一定の間隔でアンカブロックを置き、アンカブロック間に小支台を設けて堅固に管を支持する。また、水圧菅には、外気および水の温度変化による管の伸縮に備えて伸縮継手を設ける。

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 水圧菅は長いので1本のものとして製作して建設現場まで輸送することはできないから数\mathrm{m}の単位で作って輸送し、現場d1本に接続する。水圧菅の材料は一般に溶接構造用鋼板を用いて接合して製作される。

鋼板を接合する方法にはリベット継手と溶接継手があるが、厚い管では場合によってフランジ継手を用いることがある。溶接技術が進歩し、最近は溶接継手が使用されている。溶接管は接続効率が良く、内面が滑らかなため流水に対する摩擦損失が少なく、寿命が長い長所がある。溶接欠陥の有無をX線装置などで検査を行い、信頼性を高めている。

水圧菅は条数が少ないほうが経済的であるが関係が大きくなると、同じ水圧でも間の厚さが増加する。水圧菅の条数は水車の設置台数からも決定される。水車の使用流量が少なく、管路の長さが長いときは1条の管都市、水車の近くの下部で分岐して水車に給水する。

一定流量に対して水圧管径を小さくすると、価格は安くなるが流速が大きくなって、損失水頭が増すことから、最も経済的な関係を選定する。