周波数応答は複素平面上でベクトルとして表すことができた。の値をと変化させていくと、これに対応してベクトルを図のように描くことができる。これらのベクトルのの先端を結ぶことによって得られる曲線をベクトル軌跡と呼ぶ。をまで増加させていくのにつれて軌跡の進む方向に矢印をつける。
(1)微分要素のベクトル軌跡
周波数応答は
と表すことができた。したがってベクトル軌跡は
のように表すことができる。
(2)積分要素軌跡
周波数応答は
のように表すことができる。したがってベクトル軌跡は
のように表すことができる。
(3)1次遅れ要素軌跡
周波数応答は
したがってベクトルの大きさ
位相角
をに代入すると
つまり下図のようなベクトル軌跡となる。
(4)2次遅れ要素軌跡
周波数応答は
したがってベクトルの大きさ
位相角
ベクトル軌跡は
のようになる。
(5)むだ時間要素軌跡
伝達関数がで与えられるむだ時間要素の周波数応答は
となるので
というベクトル軌跡を描く。
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