2018年電験1種 法規問3

住宅の屋内電路(電気機械器具内の電路を除く。以下本問において同じ)の対地電圧は150\mathrm{V}以下であること。ただし、太陽電池モジュールに接続する負荷側の屋内配線(複数の太陽電池モジュールを施設する場合にあっては、その集合体に接続する負荷側の配線)を、以下により施設する場合は、この限りではない。

a.屋内配線の対地電圧は直流450\mathrm{V}以下であること。

b.電路に地絡が生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること。ただし、次に適合する場合は、この限りではない。

 \bigcirc\!\!\!\! {\scriptsize 1}\,\,直流電路が非接地であること。

 \bigcirc\!\!\!\! {\scriptsize 2}\,\,直流電路に接続する逆変換装置の交流側に絶縁変圧器を施設すること。

 \bigcirc\!\!\!\! {\scriptsize 3}\,\,太陽電池モジュールの合計出力が20\mathrm{kW}未満であること。ただし、屋内電路の対地電圧が300{V}を超える場合にあっては、太陽電池モジュールの合計出力は10\mathrm{kW}以下とし、かつ直流電路に機械器具(太陽電池モジュール、負荷電流を開閉できる開閉器その他これに類する器具、電路を保護する過電流遮断器その他の器具、逆変換装置及び避雷器を除く)を施設しないこと。

c.屋内配線は次のいずれかによること。

 \bigcirc\!\!\!\! {\scriptsize 1}\,\,人が訪れるおそれのない隠ぺい場所に、合成樹脂管工事、金属管工事又はケーブル工事により施設すること。

 \bigcirc\!\!\!\! {\scriptsize 2}\,\,ケーブル工事により施設し、電線に接触防護措置を施すこと。

【解説】電気設備技術基準の解釈143条からの出題である。

電気設備技術基準の解釈143条(電路の対地電圧の制限)第1項では、「住宅の屋内電路(電気器具内の電路を除く。以下この項において同じ)の対地電圧は150\mathrm{V}以下を原則としている。一方、これを適用しなくてもよい場合(対地電圧が150\mathrm{V}を超える場合)の施設条件を第一号から第五号までに規定している。

この中の第三号では、太陽電池について「太陽電池モジュールに接続する負荷側の屋内配線(複数の太陽電池モジュールを施設する場合にあっては、その集合体に接続する負荷側の配線)を次により施設する場合」と規定されている。

これは、住宅の屋根などに設置した太陽電池モジュールからパワーコンディショナ(PCS)までの配線に関するもので、対地電圧150\mathrm{V}以下を適用しなくてもよい具体的な条件を次のように想定している。

 \bigcirc\!\!\!\! {\scriptsize 1}\,\,屋内配線の対地電圧は、直流450\mathrm{V}以下であること。

 \bigcirc\!\!\!\! {\scriptsize 2}\,\,電路に地絡が生じたときに自動的に電源んを遮断する装置を施設すること。ただし、次に適合する場合はこの限りではない。

(イ)直流電路が非接地であること。

(ロ)直流電路に接続する逆変換装置の交流側に絶縁変圧器を施設すること。

(ハ)太陽電池モジュールの合計出力が20\mathrm{kW}未満であること。ただし、屋内電路の対地電圧が300\mathrm{V}を超える場合にあっては、太陽電池モジュールの合計出力は10\mathrm{kW}以下とし、かつ直流電路に機械器具(太陽電池モジュール、第200条第2項第一号ロ及びハの器具、直流変換装置、逆変換装置並びに避雷器を除く)を設置しないこと。

 \bigcirc\!\!\!\! {\scriptsize 3}\,\,屋内配線は、次のいずれかによること。

(イ)人が触れるおそれのない隠ぺい場所に合成樹脂管工事、金属管工事又はケーブル工事により施設すること。

(ロ)ケーブル工事により施設し、電線に接触防護措置を施すこと。

 

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